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令和7年度研究評価部会報告

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令和7年度 東京都立皮革技術センター推進協議会・研究評価部会 報告

令和7年度第1回東京都立皮革技術センター推進協議会研究評価部会が、令和7年6月20日に開催された。令和6年度に終了した研究課題についての事後評価が行われた。

研究評価部会委員

外部より選任された委員(7名)

事後評価対象の研究テーマ

事後評価対象の研究テーマ(研究期間)

(1) 加水分解ケラチンによる豚ウェットブルーの改質
(令和4年4月1日~令和7年3月31日)

(2) 靴の安全性  ~一般靴の靴底耐滑性~
(令和4年4月1日~令和7年3月31日)

研究テーマの事後評価結果等

加水分解ケラチンによる豚ウェットブルーの改質

(1)研究の目的・内容
ア 研究目的
   天然素材から作られる革は部位や個体ごとに品質に差があるが、東京都を主要な生産地とする豚革は、個体差や同一個体でも腹部と尻部の機械的強度や風合いの差が特に大きいという特徴がある。そのため、再鞣剤や加脂剤、コラーゲンペプチド等によって物性の改善や均質化が試みられてきた。しかし、現在のところそれらの薬剤による十分な効果は得られていない。牛毛由来の加水分解ケラチン(以下、「Hyd-Kr」という。)を用いた改質効果も報告されているが、Hyd-Krの化学的特徴や使用条件のみならず、改質効果の詳細は依然不明のままである。一方、豚革製造に伴って発生する脱毛物はHyd-Kr原料として高い潜在的価値を有するものの、有効利用されずに廃棄されている。
  そこで資源の循環利用や廃棄物の削減を観点として豚革製造の脱毛物からHyd-Krを調製し、その化学的特徴を明らかにするとともに、豚ウェットブルー(以下、「WB」という。)に作用させることにより物性の改質効果を詳細に検証するとともに、Hyd-Krの豚革製造への適切な使用法を確立することを目的とする。

 
イ 研究内容
1)Hyd-Krの化学的な性質に関するデータを収集した。
2)Hyd-KrをWBに添加する際の適切なpHを検討した。
3)WBに対するHyd-Krの浸透状況を確認した。
4)革を試作し、銀面の補修効果を確認した。
5)革の機械的強度及び風合い並びに部位差を評価した。
 
(2) 評価
  部会としてA(良い)と評価する。

靴の安全性  ~一般靴の靴底耐滑性~

(1) 研究の目的・内容
ア 研究目的
  歩行中の滑りによって転倒する事故は紳士靴・婦人靴問わず、すべての靴種で発生している。この事故を検証する試験は耐滑性であるが、現在、ISO 13287とJIS T 8106が制定されている。しかし、ISO 13287耐滑性試験方法はこの数年で変遷し、以前とは試験方法が異なる。また、JISにおいても2016年に「安全靴・作業靴の耐滑試験方法」が安全靴・作業靴に特化した耐滑試験方法になっており、幅広い靴種に対応していないのが現状である。
  靴底の素材はバリエーションが増えて、技術相談や試験として台東支所に持ち込まれる件数が多くなっている。安全に歩行するため、滑りにくい靴などの付加価値を考察するためにも、靴底の耐滑性能データを台東支所として把握する必要がある。
  靴底(市販靴、靴底材料、トップピース)の耐滑性能を測定し、靴材料としての特性を把握することにより、多様化している靴底の耐滑性の違いを明らかにする。

イ 研究内容
令和4年度:一般靴(安全靴・作業靴以外)のISOおよびJISの試験方法による耐滑性能
令和5年度:靴底の素材(ポリウレタン、ゴム、SBS、EVA)、パターンの耐滑性 
令和6年度:ISO指定の床材以外、氷上での耐滑性
 

(2) 評価
  部会としてA(良い)と評価する。